haruyama: 2020年2月アーカイブ

その6

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顔面暴風受け皿となったまま、落ち続ける事、叫び続ける事、5分間くらい(?)、まるで絶叫マシン。第二の痛みが襲ってきた。「キーン」と耳が痛い。これは外ではなく耳の中が強烈に痛い。

気圧の変化で、飛行機で体験したり、スキューバダイビングで体験するような強烈な痛み。

正直鼓膜が破れたと思った。

「耳、いてええええっ」「顔、いてええええっ」絶叫マシン改めカラオケボックスで、大音量で歌うように、叫びまくる。

もちろんそんなことで、痛みが和らぐわけもなく。

耳栓すればよかった!涙

 

スカイダイビングの爽快感を味わうどころか、早くこの痛みから解放されたい気持ちの方が強い。しかし、一方その苦闘の中で見た地上は、壮大で、広くて、美しかった。

苦悩を突き抜けて、歓喜に至る!

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そして第二ステージ、トイストーリーの人形になった。

突然、身体がぎゅんと上に引っ張られる感覚でパラシュートが開いた。あやつり人形がひもで、強くひっぱられる時は、こういう感覚なんだろうかと「トイストーリー気分」を味わう。

 

ただ、パラシュートが開いて少しは、痛みが良くなると思っていたが、そう甘くなかった。確かに顔の強風は、無くなったが、耳拷問は依然として続く。

また、パラシュートが開くとフワフワと落ちるのかなと思っていたが、想像より明らかに急速に落ちているという感覚が強い。ドンドン地上が近づいてくる。

映画などで、ワイドからズームで迫っている映像みたい。

地面が近くなり、もうすぐだ、いよいよ着地!

足をまっすぐ伸ばして座るように習った通りの姿勢。着地!上手くいった。

スーツチャレンジ ミッションコンプリートーーーーッ!!

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地上に降りて、まず確かめたことは、鼓膜が破れていないかどうか。

声を出すと両方聞こえる。ああ、よかった!

それで少し余裕が出来、ロシアコーチとハイタッチ!「ありがとう!スパシーバ!」

 

バンに乗り、受付のあるプレハブに向かう途中の気分はを聞かれ「ぐったり疲れた!」

飛んだのは、多分10分足らずと思うが、ハーフマラソンを走った位、疲れた。これは、やった人でないと分からないと思う。

 

飛んだ直後、「もう一度、飛ぶ?」と聞かれたら、間違いなくこう言う。

「もう、当分いいです!」これは正直な感想。

 

その後、帰りの車で、空を見上げた。あそこから降りて来たんだなと。その時初めて、スーツチャレンジのもう一つの価値を感じた。

スーツチャレンジ――「それは、チャレンジする事の大切さを教えてくれる。」

空は終わった。次は宇宙かな(笑笑) チャレンジは続くww

 

 

今回の学び「狭い、窮屈な部屋から、思い切って外に飛び出していくと、そこには果てしない世界と青空が広がっていた。確かにいろんな痛みを伴うが、何も失わないし、経験と達成感いう成果は確実に残る。」

 

その5

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さあ、いよいよ僕の番

ロシアコーチに「やるか!」と無言のげんこつハイタッチ

僕が前で、密着してコーチ。お母さんが子供を負ぶっている状態。違うのは両方おっさんな分だけww。

ドアの方にずるずると座ったまま進んで、ドアの淵に座り、縁側に座るように外に足を掛ける

ブラブラしている足の下から見える風景は、上空から見るリアルグーグルマップ。

いつも飛行機で見る上空。ただ、今回は座席に座って窓からではなく、境界線に座って足の下からみている。

不思議と恐怖はない。地平線も見え、「世界は広い!」という感動が恐怖をかき消す。そして上を見ると真っ青な空。「宇宙はもっと広い!」

 DSC07279.JPGのサムネール画像

背中から、「GO!」という合図とともに、飛び降りの体制を取る。

地上での1分トレーニングで指導してもらった通り、顔は空を仰ぎ、両腕はダンベルを持ち上げるように万歳。まるでカメのような恰好。気持ちと同様「もうどうにでもなれ!お手上げです!」

 

「準備OK」と思うより先に、身体は空中に押し出されていた!!!!


「うおおおおっ」飛んでる!--当たり前www


興奮のさなか、ここで決定的なミスをした!まずい!

事前の1分説明にて、聞いた記憶があったが・・。

飛んでいる時には基本――地上を見てはいけない!

なぜなら、落ちる時の風圧全てを顔で受けるようになるから。

それを僕はやってしまった!後の祭り。空中では誰も教えてくれない。

本来は、地面に対して直角くらいがいい。

しかし、僕は飛んでいる間中、ずっと地面を見ていた。

となるとどうなるか?

 

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とにかく痛い。大型扇風機の1万倍くらい(あくまで体感)の風がもろ顔面にパンチを繰り返し、刺さる。ツラの皮がいくら厚い僕でもww、その皮がめくれるくらい。

高度数千メートルの上空で、

「うおおおおっ」の後は「いてええええっ」と叫びながら落ちていた。

まさか、空を見上げるとそんな奴がそれにいるとは、地上の人は誰も気づいていなかったと思う。ふと思う、今後は、世の中には声なき声がある事を知って行動しよう!(笑)

 

それでもスーツチャレンジのため、時々、空中で近づくカメラマンに対して顔を上げて、満面の笑みを作る。しかし、後から見ると髪はドラゴンボールのサイヤ人みたいだし、表情は笑顔というより火をはいて飛んでいるガメラのよう。こんな奴がいたら、決して友達になりたくないww

つづく


その4

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飛んでいて、感じる事。

普段の飛行機と全然違うのは、いつまでたっても機体が水平にならない。常に機体は45度くらいの角度で、空を突き刺しに行く矢ように、上がり続ける。

身体を支えるものがない「く」の字集団は、カーブを曲がる際の満員電車のように、後ろの人への圧が強くなり、一体感と密着度が増す。リアル ワンチーム!死ぬときは一緒、運命共同体!笑えない。

 

ダイビング地点まですぐに着くかと思ったが、30分位はとんでいる。それもずっと45度の角度で。上に上にと。

鉄腕アトム、ウルトラマン、イカロスも飛んでいる時は、こういう気分だったのかな?と思う。

ふいに、脳裏にユーミンの「ひこうき雲」のフレーズがリフレインする。宮崎アニメと共に。「空にあこがれて♫ 空を駆けてゆく♪」

今、自分はそれを体感しているんだな。

 

白昼夢に浸っていた中で、

「そろそろですよ」という声で我に返ると、飛行機はようやくフラットに。

狭い機内は急にあわただしくなり、スタッフの人達が立って。後方の広いドアを開ける。

狭く、止まっていた空間に、勢いよく入ってきた冷たい空気が、みんなに語り掛ける

「さあ、ドアの外は見たこともない世界ですよ。思い切って飛びましょう!こちらにおいで!」という感じで・・。

さっきまでのグダっという雰囲気から、みんなやや緊張!ドアの外を体験したいんだけども、大丈夫?

たぶん、のび太が初めて「どこでもドア」を体験した時の気持ちは、こんなのだったのかなと思う。向こうの世界は興味あるが、不安・・。

 

全員が、服と防風メガネを再チェックし覚悟を決める。みんな、徐々に引き締まったいい顔になってくる。これから戦場に向かう兵士ように。

 

まずコーチ数名飛び降りる。もちろんコーチは何のためらいもなく。玄関出かけるお父さんのように、どんどん飛び降りていく。

見ているとこれは、すごい。大がかりなマジックのよう。横にいた人が、瞬時に消える。

僕の番は最後。

 

フランス人のおばさんも、リタイア直後のシニアの男性も、そして家族と共にピクニック気分でお弁当を広げていたお父さんも・・。次々に「どこでもドア」から飛び出していく。

 

さあ、いよいよ僕の番。

その3

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緒に飛行機に乗るメンバー15名くらいと小型バスに乗って、5分くらい離れた飛行場へ。もう後戻りは出来ない

 

簡単な飛行場には、数機のセスナがあった。

さあ、いよいよかとさらにテンションは上がり、身体より先に、気持ちはすでに上空に達している。不思議と怖さや不安の影は全くない。今日の雲一つない天気のように。

ワクワク感が、そのマイナス部分を全て消し去っているよう。

これは、仕事でもよくあること。そのたびに辛酸も舐めているが・・(苦笑)

 

セスナに乗り込む、よく戦争映画に出るようなもの。狭い機内は座席もテーブルもなく、コンテナの内部のよう(窓はあるが)。むき出しの床に15人ほどがザコ座り。広めのドアから、次々と乗り込む。兵士のように。(そこまでカッコよくないかww)

つい先ほど、初めて会ってろくに会話もしていないメンバーが、同じセスナに乗り込むというだけで、不思議と仲間意識が芽生える。ワンチーム、ワンチーム。

全員が両足を「く」の字状に、ストレッチのように広げて座り、その「く」が「くくくく」と重なるように相手の胸に背中を押し付けて座る。15人くらいが2連で。

もちろん、シートベルトはない。

満員電車の座り版?で、一体感はさらに高まるが乗り心地はいいものではない。僕の後ろは例のロシアコーチ。横のフランス人のおばさんは、緊張しつつ苦笑い。

 

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さあ、セスナは、プロペラを全開で回し、スピードを上げて一気に離陸。驚いたのは、ドアを開けたまま、飛び立とうとする。

「落ちたらどないすんねん!」と思った直後、「ああ、俺たち落ちるために行ってんだよね。」と苦笑。

 

「く」の字集団の不安と期待を載せて、飛行機は、空へのぼっていく。

この後にあるのは、くろうか、くのうか?

つづく


その2

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やろうと決めて、ネットで調べると埼玉県の桶川にそういう施設があるとの事。

早速予約を取った。

 

2か月ほど経ち(結構人気で予約が取りにくい)そして当日! 

小春日和で雲一つない最高の天気。さすが晴れ男ww

現地に着くと、だだっ広い野原に、プレハブ小屋がいくつか立っていた。

そこに、老若男女が30名ほど、これから飛ぶぞ!という面々が、集まっている。

マイヘルメット、マイウェアの常連。穏やかそうなシニアのご夫婦、お弁当を広げたピクニック気分の家族もいる。

ふっと空を見上げると、色とりどりのパラシュートがふわふわと気持ちよさそうに降りている。

「ええやん、ええやん」

おのずとテンションが上がってくる!

 

登録をして、待つこと1時間。

10から15人くらいのメンバーが、同じセスナに乗って飛ぶとのこと

集合!

まず、全員がダイビング用のつなぎに着替える。それを横目に、僕はスーツに着替える。(スーツでOKなことは、もちろん事前に確認済み。)

コーチや周りの人から、「えっ、それで飛ぶんですか?」と驚きと、失笑と、呆れる顔が。

「そうなんです。毎年スーツでチャレンジする事にしていて、前からやってみたかったんですよ」と、説明になっていない事を言って苦笑いww

スーツチャレンジでは、毎回この手の白い目に対するメンタルの強さが試されるww

 

もちろん、初心者は一人では飛べないため、コーチと2人で飛ぶことに。

僕のパートナーは、ロシア人の元軍人らしい。確かに、戦争映画の傭兵のような、ラグビー選手にいそうなおっさん(と言っても僕より絶対若いが)

そのコーチに、簡単な、本当にこれでいいのか言うくらい1分位のコーチを受ける、しかも英語。(飛び降りる時の合図と、飛んでいる時の体制、降りるときの注意など・・。)

「えっ、これだけ?」と

わずかな不安を抱えつつ、

「まあ、この猛者に任せるしかないか、ワンチーム、ワンチーム」と、覚悟を決めて、いよいよ飛行機へ。

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つづく

 

はじめまして! 治山です。 今回から、ブログというものに挑戦します。 「をとこ(男)もす(る)という日記というものを、社長もして心みむとて、するなり。」というか、 「つれづれなるままに・・。」という心情でしょうか。

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