haruyama: 2015年12月アーカイブ

「そしてフィニッシュ」

  最後の難関、高低差が全コースで一番大きい児島大橋を抜けて、いつもの練習場、旭川河川敷に来た。

気が付くと、ゴールが意識できるところ37キロくらい。有難いことに、練習で43キロ走った時とは全く違う。足もまだまだ軽い。今回、運よくばてるということはなかったのは、緊張感と適度な給水が良かったと思う。アドバイス通り、全ての給水所でポカリをもらった。バナナも食べた。きびだんごも食べた。一つだけ「小豆島ラーメン」があったがラーメンフェスタのように長蛇の列だったのやめた。みんな走りより食い気?(笑)

  今、振り返ると「ランナーズハイ」と言ったものだったか分からないが、最後のバテ防止に、35キロを過ぎたころから、「サムディ」(佐野元春)と「イマジン」を交互に聞いた。 「サムディ」は文字通り、心が躍る!聞いてるうちに自分が何でもできる気がして、ここまで30キロ以上も走ってきた疲れなどふっとんで、まるで空港などの歩く歩道を早足で進んでいるように足が出ていく。もう葉っぱが落ちた桜並木を「サムディ」の鼻歌を歌いながら、どんどん過ぎ去っていった。すごく気分爽快な時間だった。

 

一方イマジンを聞くとさらに不思議な感覚になった。イマジンを聞きながら走っていると何度もゾーンに入る感覚があった。

イマジンを少しかき消すような沿道の声援が、急に消えて、頭の中にはジョンレノンの声しか聞こえなくなる。それに合わせるように彼らの動きがスローモーションに見える。手の振りも、口に手を当てて応援する姿も、そして一生懸命振る旗さえも・・。

スローモーションの観衆とイマジンのBGMの中、自分があたかも映画の主人公になった如く、一歩ずつ大地をけって走っていく。今までも走りを振り返るように、そして自分の人生を振り返るように、時間も周りの景色もゆっくりゆっくり過ぎ去っていく。

子供のころ見た映画「マイウェイ」を思い出した。

こんな経験は二度と出来ないであろう。そして、これが体験できただけでも、今回走った価値があった。

  最後の1キロ 最後のカーブを曲がるところに、「はるやま」応援チームがいた。なんの事前予告のないまま、こっちが赤面する位、ファイトの文字や、僕の顔写真、そしてはるやまのロゴマーク。否が応でも目に飛び込んできた!社員が大きな声で「社長1社長!」と声援を送る。照れながら手を振るのがやっとだった。有難く、そして恥ずかしい。そして、それを過ぎると家族の姿も見えた。ゴールは近い!

  ついにスタジアム。いつもファジアーノ(地元のF2チーム)を応援しているグランドを自分が走っている。客席には大勢の観客。スクリーンには自分たちの姿。ここでも照れくさい。しかし少しでも長くこの時間が続けばと思った。

  そして、ゴール。身体よ、よくもってくれた!ありがとう、ありがとう!

 

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「ゴール後 追記」

  仮装した人が、完走できない?いやいや、ゴールにはカエルだの、クマだのいる。桃太郎と鬼とラムちゃん(これも鬼?)が抱き合って喜んでいる。AUの宣伝のように(笑)ふつうじゃない光景。

  ゴールには、盲目のランナーもいた。伴走者に手を携えてもらい走っている。人間どんなハンディキャプを追っても、ゴールは出来ることを実際に見せてもらった。

  ゴールをして、備前焼特製のメダルとタイム証明書をもらった(凄い、嬉しい)

主催者の方々(大体知り合い(笑))や、今回5キロ以上走った伊原木知事もいて、一緒に写真を撮った。

「噂では、聞いていたけど本当に走るとは思いませんでした。」そりょあそうやな(笑)

  ゴールをしてコース沿いを帰っているときに、のこり数キロのところで必死で走っているランナーたちを見た。ほんの数十分前の自分の姿。しかし、残り時間は5分。彼らは間に合わないだろう。ここまで来てゴールできない彼らの心境を思う。しかし、彼らは決してあきらめずに、最後の一秒まで頑張っている。思わず頑張れと声が出た。

 

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「今回 学んだ5つのこと」

1.「挑戦を想定内にすることで、心のつっかえ棒が持てる!」

エンターテーメント(観光、映画、音楽、本、絵画、などなど)は、一度経験するとその感動は、2度目、3度目となるごとに弱くなりがちである。いわゆるマイナスの方が大きいかもしれない。しかし、こと冒険、チャレンジに関しては、一度も経験した方が、圧倒的に有利と感じた。本番走る前に42キロ以上走ったことが、大きな自信となったし、最後の最後は、「自分は出来る!」という心のつっかえ棒になった。

2.「最悪を想定しておくと、そうでない時の心の余裕が生まれる!」

当日は、雨を想定してありとあらゆる対策をしていた。しかし、実際は曇り!最悪を予想していたら、そうならなかった時に、心の余裕が生まれることを学んだ。

これが逆で、ベストを予想して、そうならなかった時はそれだけで焦りが生まれる。

3.「何かを背負うと強くなれる!」

今回、「家族と会社と社員」の事を祈願して走った。これを祈願したことで、「自分の為に走る」から、「みんなの為に走る」に変わった。同時に途中で絶対やめるわけにはいかないと、より強くなれた。責任は、マイナスではなく、目的を達成するためのエネスギーとなる。

4.「練習でとことんまで追い込むと、本番が楽に、楽しめるようになる。」

知らぬが仏で、練習段階で本番より過酷な条件で、進めたことが本番楽になった。練習では失敗できる。だから、より厳しい条件でやって見るのもいいと思う。そうすると、本番が楽になり、楽しめるようになる。

5.「とにかく最後は、諦めない人がゴールできる。」

本文にも書いたが、

「ネバー、エバー、ギブアップ」(ダイアナ ナイアド)

「絶対あきらめない事。諦めなければ、最悪が最悪で終わらない。最悪の中の最良で終わる事も出来る。」(有森 裕子)

この二つの言葉に、支えられて走り切れた。

 

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「最後にみんなにお礼を!」

実はこのブログを書いたのも、助けて戴いた皆さんにお礼が言いたくて書きました。

その割には、前置きが長くなりました(反省)

振り返ると前回の富士山の時もそうだったが、今回の完走は、決して僕一人の力ではない!大変多くの人たちの支えてもらった。それをこの場を借りて心より感謝したい。

有難うございました!!

 

みんな、みんなありがとう!!

  スーツで走る!と宣言してから、ストレッチスーツに手を加えてくれて、とても走りやすくしてくれたメーカーさん、ならびに社員。お蔭で非常に快適に走れました!

  記事で今回の事を取り上げて出ざるを得ないような状況を作ってくれたライターの方

  走る事にいろんなアドバイスをくれたトライアスロン、マラソン経験の友人達

  ネットでアドバイスしてくれた取引先の会った事もないマラソン達人の方

  走り方のワンポイントアドバイスをくれたアシックスの方

  フェイテン商品を数多く送ってきてくれたファイテン社の皆さん

  前々日に、一緒に42.195キロのコースを下見してくれた社員

  前日、急きょ 雨の日対策にスーツとパンツを改善してくれた直しの社員

  「無理をせず、リタイアする勇気も大切です。」と本気で気遣ってくれた社員

  朝一に起きて、競技場まで来てスタート前の励ましをしてくれた社員

  沿道で温かく手がちぎれるほど、拍手で応援してくれた社員、

  これも夫婦で声を張り上げて応援してくれた社員

  「はるやま社長、はるやま社長」と これまた僕以上に興奮して応援してくれた社員

  (後から聞くと)静かに、そっと沿道で完走を祈ってくれていた社員、

  何時間も待ってくれて、一番きつい地点でコースに飛び出して(笑)大声で「社長あと10キロ!いける、いける!」と叫んでくれた社員――警備員に捕まるのではないかとこっちが心配した(笑)実際、後でかなり怒られたらしい(汗)

  「新店の開店で会場に行けないけれど、遠く離れた店でみんなで応援しています!」とメールをくれた社員

  当社のロゴと僕の顔写真の応援ボードを両手に、大応援団で応援してくれた社員――これは走っていて、こっちがおもわず赤面した。

  このわがままを、ずっと支えてくれた全スタッフ、そして家族

そのほか、みんな、みんな、みんな ありがとう! 

 

「試練は人を優しくする」と何かの本で書いてあったが、

この意味は「試練に陥った時に、いろんな人が助けてくれる。その結果、身に染みて他人の優しさに気づくからだ」と思う。

今回、本当に多くの優しさをもらった。今、僕は以前より少し優しくなれただろうか?

 

みなさん、本当に有難うございました! もう走りません!(笑)

最終記録(ネットタイム) 5時間1410秒  7058位 

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「私をマラソンに連れて行って!」

会場で歩いて15分くらいだが、とにかく何もかも初めて、会場にはスタートの約1時間前についた。本当に多くの人が集まってきている。バブル期のスキー場「私をスキーに連れていって」の世界(笑)を彷彿させるように、会場には色とりどりの衣装(ウェア)に身を包んだランナーが鮮やかに咲き乱れていた。

ランナーたちは、それぞれの姿勢でストレッチをしていた。やる気オーラが会場を包む。


僕もスタッフに荷物を預けて、軽くストレッチをして、スタート地点向かった。

今回、始めて知ったがスタートは、過去のタイムごとにスタートエリアが分かれていて、100M位の縦長となっている。

最後列のエリアの選手のスタートは、最初のエリアの選手より20分ほど遅れるとのこと。丁度、巨大駐車場から車が一台ずつ出ていくようなものである。そりゃないよ!

さらに今回は、全ての選手は最初の選手のスタート時点でタイムが始まる。ということは最後の方は、5時間40分で走らなければならない。涙!

前もって教えてもらったように、自分のエリアの最前列まで、まるで満員電車内で前に移動するように前にすすむ。僕もいいポジションが取れた。後はスタートを待つばかり。

 

20分ほど、知事をはじめ各人の挨拶がが続く。ランナーよりむしろ挨拶をする人の方が、興奮状態ぎみ(笑)

僕としては、とにかく早く出発さえてももらいたいの一心だった。

 

さて残り1分になり、時計を再チェック。脈拍は少し高く100弱。距離を正確に測れるようにスタートボタンを押した。

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「最初は満員電車」

 

号令と共に、いよいよスタート。確かに最初は渋滞の自動車の如く、走るというより歩く感じ。実際、最初の2キロくらいまでは、歩かされている感覚。丁度満員電車から押し出されて、改札に向かう一段のように、集団行動のように前に前に足を踏み出していく。ここではまだ走るという感覚はない。

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「やって見なきゃわからない、やればわかる」

 

このまま実況中継を続けていると、5時間以上かかるので(笑)

実際走って見て、心に刻まれたことを短く取り上げてみよう。

  「余裕なし」

よく24時間テレビを見て、ランナーはもっと沿道の人々に愛想よく手の一つでも振るべきじゃないの!と無責任に考えていたが、いざ自分が走ってみると正直とてもとてもそんな余裕がない。まずは、初心者は、沿道を見る余裕がない。沿道を見るには首を90度くらい、そちらに向けないといけないが、これがけっこうしんどい。

  「マイナスに一つ加えるとプラスに」

前日の雨でアスファルトがぬれていた。これが普段より走りやすい。道路がぬれている分だけ、足が滑るように前にでる。雨降って地固まる、マイナス「-」も考え方を1つ「Ⅰ」加えると、プラス「+」になる。関ジャニではないが「前向き、前向き!」

  「心拍数200」

15キロを過ぎたあたりで、ふと時計を見ると脈拍が200近くに上がっていた。マジで。特にしんどくないのに脈拍はえらく高い。時計が壊れているのかと思ったが、とにかくペースを大幅に下げてゆっくり走った。このまま200が続けば、絶対最後まで持たない。

140台まで持っていかないと。しかしゆっくり走っても深呼吸をしても、下がらない。

おかしい。次の給水所かトイレで呼吸を整えることにした。幸い、そこで立ち止まってポカリを飲んだら130台まで下がった。これが後から考えると大きかったと思う。無理をしていたら確実にゴールはなかった

  「印象派」

少し高い丘から見下ろすと、前の一本道幅(20m位)いっぱいに走るランナーが、大きな川を描いた印象派の絵のように見える。様々な色の点の集合で、キラキラしている。それはまるでモネかスーラのタッチのようだった。

  「スーツはいいぞ」

正直、スーツでマラソンとは、僕自身もビビッていたが、走ってみると意外と快適である。本当に!前も開いているので、結構涼しいし、何より左右のポケットにアイポッドや飴など入れて取り出すのがとても楽!本当に売り出そうかなと思った(これは冗談!)

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  「みんなでマラソンを楽しもう!」

事前の参加要項では、「仮装は禁止」とあったが、思いっきり仮装をしたランナーが多くいた。彼らは、決して害ではなく、すごくいい。我々走っているランナーもそれを見て、大いに和む。そして沿道の人も自然と笑顔になる。こういった仮装は大歓迎だろう。

ルパンの仮装には沿道から「ルパンがんばれ!」とか、岡山らしく桃太郎や頭に桃をつけ、おしりは破れて桃尻が見えるような笑える仮装のランナーもいた。

ハロウィンの日にマラソン大会があったら、どんなレースになるだろうかにやにやしながら走っていた。

  仮装の1人に、大阪「喰い道楽」の人形の仮装のランナーがいた。例の赤と白のストライプの衣装、帽子とメガネもあり。よく見ると65歳くらいのおじいちゃん。その衣装はどう見ても手作り。おばあちゃんが作ったのか?後半しんどそうにして、何度も立ち止まりながら、必死で完走目指していた。大阪にいてた時、何度も見て、なんか親近感がわく、なんとか頑張ってもらいたいと願った。

  一番印象に残ったのは、夫婦で伴走して走っているカップル。後ろから見ると「本日から夫婦です」という文字と半分ずつの大きなハートマークのイラストが見える。二人合わせて完璧なハートマークとなっている。初めての共同作業がケーキカットではなくマラソンとは、本当に人生はマラソンみたいなものを「じ」でいっている。

  正直走ってみると、20キロくらいまでは、知らないうちについている感じ。みんなと走っている。あるいは沿道の声援にあと押しされる。そして何よりも3~5キロごとの給水のお蔭だろう。練習で孤独で走っているより、全くスムーズに走れた。「マラソンもみんなで走れば怖くない」

  沿道の応援の姿も面白い。ドリンクや食べ物を持ってきて「食べて食べてと」知り合いのランナーに「なんでも好きなこと言って!」という人もいた。

  「一転 野戦病院」

20キロを過ぎた時点から、道に足を投げ出して足首とか、ふくらはぎなどをストレッチする選手が急に多くなる。みんな険しい顔をしている。「どうにか足動いてよ!」と問いかけるような人もいた。

  そして、25キロ位を過ぎた時点で、救急隊に保護されている人や、担架で運ばれる人が出てくる。救急車も23回見た。運ばれている人たちに意識はない。改めて、過酷なレースということで身が引き締まる。

  40キロの地点で、ボロボロになり救急隊に解放されている人を見る。その横で友人のランナーが、「なんとかゴールさせてあげて!」と涙声で訴えている。

  脚は最後まで、ほとんど痛くならずにもってくれた。途中すこし足の甲が痛むことがあったが「気のせい」にした。また、最後の最後はポーチの中のエアーサロンパスが保険となった。備えあれば憂いなし。備えは、それを使う時よりも、使わない間の余裕をもたらす効果の方が高い。

  自分よりもっとシンドイ人を考えるともっと頑張れる。僕の場合は、少し苦しくなった時は、本当に前日の「ダイアナ」が支えになった。

(つづく)

「前日」

 

朝一で、スタート会場にゼッケンとその他の書類をもらいに行く。県外からも非常に多くの人が来ていた。会場はお祭りのようになっていて、否が応でも気分は高ぶる。選挙の投票に行ったみたいに、簡単に手続きはすんだ。そのあとお店に、小売業は土曜日にも店は開いてる(苦笑)普通通りに仕事をして、家に7時過ぎに家に帰った。

 

今日は、一つ無理を言った。明日は100%で雨らしい、その服装について、いろいろと調べて迷ったが、チョッキ型のカッパに下は、そのままで走る事にした。そのためにパンツをもっとタイトにしないと雨にぬれると、重くゆるゆるになる。そこでお店の直しのスタッフに無理を言って、かなりタイトにしてもらった。さらにえりにも雨対策で一工夫をしてもらった。忙しい中、スタッフの人が精魂込めて直しをしてもらった。ありがとう。

 

家に帰る。明日は8時45分スタート!

しかし、会場には1時間前に入る予定。6時起きる事にした。逆算して、しっかり睡眠をとるため11時にねることを心がける。

しかし、ゼッケン付けや明日の用意などあれこれある。もっと早くしておけばよかった!ポーチに入れる物もベスト型カッパ(いままで見たことないがマラソンではメジャー)、手袋(100円ショップ)等 完全雨対策の用意をした。

そして、今回のとっておき!自分の気持ちを高めるために、FDNYの帽子を用意した。

FDNY(ニューヨーク市の消防署の帽子)知っている人は知っていると思うが、例の世界貿易センターのテロの時に、彼らが身体をはって被害者を助けた。崩れ落ちるビルの中にも勇敢に突入し、何人もの命を救った。もちろん彼ら自身の犠牲者も多く出た。この帽子はそこから無事脱出した人から記念としてお土産でもらった物。(もちろんレプリカだが)いままで、飾って一度も使用しなかったが、これほどふさわしい場面はないだろうと、今回かぶる事にした。勇気をくれて、さらに僕の命も守ってくれるだろう。

 

晩御飯は、炭水化物祭り!!ここ数日間、友人のアドバイスによって「炭水化物絶ち」をしていた。ライザップみたい。その炭水化物が干からびていた身体が、スポンジが吸収する。昨日から炭水化物過剰摂取。今日も、カレーの大盛りを食べた。さらにマカロニサラダの援護射撃。とにかく太るための食事に徹した。ライザップから関取食!「ごっつあんです!!」

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「前日、やって良かったこと 3つ!」

 

1. 前日下見をした際、気づいた事だが、沿道の観衆が途切れそうな期間が結構あった。

(実際はほとんど途切れなかったが)この孤独との闘いのため、「サムディ」をアイパッドに同期した。普段は、前記のように短い音楽は聴かない。しかし今回は、なぜかサムディを聴きたくなった。

 

2.録画しておいたTED(スーパープレゼンテーション)の番組を見た。

モチベーションが上がりそうなやつを選ぶ。「ダイアナ ナイアド」アメリカ人女性!

ビンゴ!!まさに彼女にエネルギーをもらった。(見ていない人はぜひユーチューブでもみて下さい、素晴らしいです!)

彼女は、64歳で54時間(なんと2日以上)休むことなく、キューバからフロリダの100キロ以上の距離を泳ぎ切った女性。60歳から毎年チャレンジして、何度も命を落とそうになりながら、チャレンジを繰り返し、そしてついに達成した!彼女が何度も叫び続けた言葉が「ネバー、エバー、ギブアップ」彼女が言うだけに、説得力がある。

 

3.これも前日、たまたまラジオで明日のマラソンについて有森裕子さんがしゃべっていた言葉。彼女は岡山が生んだスーパースター。何度かお会いして事があるけれど、彼女の強さは群を抜いている。

今回の岡山マラソンの企画者の1人であり、明日もフルを走るという。その彼女が明日のランナーに向けて話した言葉。アナウンサーの質問に答えて、アドリブのようにしゃべった言葉だったが、この言葉は一生忘れられない。

「あきらめたらそこで終わりです。最悪の状態でもあきらめなかったら、最悪の最悪状態は避けられるんです。そうすると、最悪の中の最善は狙える。

最悪なのは、最悪の時に諦める事。とにかく最悪でもあきらめなければ、道は開ける」この言葉も、2度のオリンピックで最悪の状態から二つのメダルを取った彼女だから心にずしんと響いた。

「明日は絶対あきらめない、たとえ足がちぎれようが」という気持ちが出来た。

 

こんな、モチベーションをマックスにして、熟睡した!

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『いよいよ本番!』

 

ぐっすり寝て、6時に目が覚めた!

とくに緊張もない。むしろワクワク感の方が勝っていた。昨日のモチベーション2連発が聞いたかもしれない。新店のオープンやゴルフに行く時に近い?

 

「ラッキー!」朝起きて、一番に思った事。

カーテンを開けて、外を見るとなんと雨が降っていない!

神様 有難う!

天候は、3日か前から何と降水確率100%!「50年間 晴れ男!」を自称してきたが、今回ばかりは「ちょっと難しいな。」と思っていた。

この天気だと、前日から雨対策を徹底的にネットで調べ、準備したのが無駄になる。普段から社内で「無駄な仕事はやめよう!」言っているのに、今回ばかりは、無駄になった事に感謝!「世の中には無駄が活きることも有る!」という事を知る。

 

朝食は、前から決めてあった「赤福」と「牛乳」これが又うまい。アミノサプリも。

赤福は、マラソンをやっている友人に進められた。赤福は隠れたスタミナ食らしい。お伊勢参りの単なるお土産ではなく、お伊勢参りで疲れた身体にエネルギーを補充するという役目もあったと聞いた。

そして、徹底的に足にテーピングをした。ファイテンテーピング!

アキレスけん、ふくらはぎ、膝、そして腿(もも)の裏など、重傷人さながらのテープをまきまくった。

ーチの中味は、出来るだけ減らそうとするが、(今までポーチで走ったことがない)湿布とエアーサロンパス、アプリ飴、テッシュ、そして、ウィダーINチャージは抜けない。あとカッパ。結構重い(涙)

そして軽いけど一番重たいもの。どうせ走るなら何かを祈願しようと「家内安全、商売繁盛、全スタッフの幸福」を一枚の紙に書いた。それをお守りのようにして、ポーチに入れた。これでよし!

(つづく)

「さらに再びの給水タイム!」 

  「これがフル?との闘い」 初めての43キロ

一度、43キロ(42.195キロ以上)は、走っておかないといけないなと思って(この時期に及んでも、完走できる自信はない)レースの約一か月前に、チャレンジした。丁度東京出張があり、東京の道を走った。東京工業大学あたりからスタートして、実は適当に走った。要は43キロ走ればいい。エプソンの腕時計はGPS機能が付いていて、適当に走っても何キロ走ったかどうか教えてくれる。

この日は朝早く起きて、ペットボトルの水を一本持って、スタートした。例の省エネ走行のお蔭と格さん(アイポッド)を聴きながら、快適に走った。適当に走って行くと、日本体育大学が見えてきた「こんな所のあるんだ」と思いつつ、さらに奥に行ってみると『駒沢公園』の看板。あの有名な駒沢公園ってこんな所なんだ、と思いながらそちらに入っていくと、大きなコースがあった。一周3~4キロと書いてある。良いじゃん!ここを残り分何週も走ろうと、それからはぐるぐるそのコースを走った。まだ、43キロまで20キロ近く残っていたと思う。

出発してから、そこに着くまで、さまざまな物を聴いていた。

落語2本。星新一講演、井上ひさし講演。白洲正子講演(いずれも近くの図書館で面白そうなものを録音(たいして種類はなかった)(涙)そして、その公園に入ってからは、井上ひさしの「父と暮らせば」の朗読劇を聴いた。これについては、また後で書きます。

それを聞きながら走っていった。このコースは、多くの大学陸上部の練習場らしく、非常に多くの大学生や一般人が走っていた。特に印象深かったのが、アフリカ系の女子大学生(多分)よくテレビで見るアフリカ系の光沢のある肌の色で、身長は僕とたいして変わらないのだけれど、脚の長さが僕の胸くらいあるのではないかと思える位。まさに脚長!その彼女が他の日本人選手と共に、颯爽と走っている。まさに颯爽と言う表現がぴったりで、長い脚を思い切り利用した長いストライプでジャンプするように走る。

駒沢公園が、アフリカの草原に見え、彼女がカモシカのように見えた。その彼女が週遅れの僕を何度も抜き去っていく。日本人の選手は、こんな人たちと戦うなんてと実際のランナーを見て驚愕した。改めて「高橋尚子」「野口みずき」「有森裕子」選手たちの偉大さが分かった。

話を元に戻そう。

そうやってへとへとになりながら走るつづけた。極力距離は見ないようにした。見るのは脈拍数のみ。150以上にならないように走り続けた。最後の方は、もう限界もう限界と心で叫びながら走った。時計を見た時まだ多く距離が残っていたらショックなので、あと一周位で見るようにした。もう一周が限界。そろそろあと一周だろうと、満を侍して見た時の距離は、残り2周以上ある!マジで!!ショック。

それから気持ちを入れ替えて、枝雀を聴く。彼の軽快なしゃべりは、軽快すぎて頭を使わないと言葉入ってこない。普段は爆笑だが、この頭も身体もボロボロの今は考える余裕がない。三枝に変える。少しゆるくなったが、やはりこれも頭を使わないと入ってこない。ここで水を飲む。考えて見ると。ここまでほぼ5時間、何も口にしていない。

水を飲むと少し元気になるが、まだ1週以上残っている。うわあ、止めたい!倒れる寸前。その気持ちを必死て押さえつつ。公園内の自動販売機でスポーツドリンクを飲む。のこり、3キロ強。ここで止めたい!「今5時間弱、ここまで走ってきて立派立派。脚きりは6時間。本番だと歩いてもゴールできる。身体を壊す前に、ここで止めよう!」と悪魔のささやき。自分内抗争。しかし、少しだけ、ほんの少しだけ意地の方が勝った。多分52対48位。そして再び走り出した。ゆっくりゆっくり、歩くような速度だったかもしれない。さっきまで一歩も足が出ないと思っていたが、走り出すとなんとか足が前に出てくれる。何週もまわっているのでコースを覚えている。このカーブを超えると坂があって、オリンピック公園を左に見て、それを超えると・・。そんな、あと一歩あと一歩を繰り返しながら、進んでいく。ようやく見えてきた。ゴールの自動販売機。あと少しあと少しを繰り返して、ゴールにたどり着いた。そのまま横の芝生と言いたいところだが、芝生がない。しょうがないので鉄の柵に座った。

時計を見ると、42・・・キロ以上。5時間11分。OK!OK! 足きり内。「I GOT IT!アイガッデッド!」

それから20分くらい休んで、帰ろうとするが、個々からどうやって帰っていいか分からない。まさか歩いては帰れない。地図を見て。近くに電車はない(涙)バスを待って帰る事にした。そのバスが又来ずに、着替えもなく。身体は心底疲れた。今回全ての工程(本番も含めて)一番疲れた日だった!

 

東京でも、いろんなところを走った。一つ長いコースを見つけて蒲田まで走った


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「もう一回取ろう!給水並びにトイレタイム」

  「時間との闘い」

話は前後するが、30キロ、40キロという距離の壁のもう一つ違う壁に、時間の壁があった。

6時間という足きりタイムがある以上、それ以内で走らなければならない。(正直エントリーするまで足きりタイムがある事さえ知らなかった(汗))

それが8分の壁である。

一キロ8分以内が必要。一キロ8分のペースだと、42キロで336分。5時間36分。本番で給水やトイレ、またスタート時でもたもたすると、間に合わない可能性大。どうしても7分台で走らなければならない。

例の心拍数140以下のもたもた走行だと、20キロもなんとか走れるようになった。

しかし、このペースだとタイムオーバー。やばい!と気づいたのが、2か月前。そこから、タイムも少しずつ意識をするようになった。早く走ろうとすると、後半ばてる。ばてないようにゆっくり走ると、タイムアウト。そのジレンマの中で、脚のピッチを速めたり、短い距離(10キロ、すでに10キロは短い距離扱いになっていた!えらい!)だと思いきってスピードを増したりした。

それを繰り返すこと1か月、ようやく心拍数が上がらずに8分を切るタイムで走れるようになった。実際 例の練習でのフルでは・・となった。(涙、涙)

番外:

 1.こうやって、一応42.195キロ以上も経験した。

その後の一か月は、10キロ、もしくは20キロを週に一度走ったり、朝起きて5キロ強を走ったりと、キープに努めた。

朝、楽園の周りを走っていると、(ラジオ)体操中のシニア集団に会ったり、早く出勤している社員に会ったりして、アメリカにいた時にもやっていないアメリカのエリートビジネスマンのような生活をしていた。(笑)

2.応援に行きます!という社員の嬉しい声を多く聞いたので、本社に一枚の張り紙を出した。

 

―お知らせー

普段 目に出来ない

ヘロヘロの社長を見に(笑いに?)行こう!!

第一回 岡山マラソンに

アイスーツを着て 出場します!!

「アイスーツのストレッチ力」と「家内安全」

「商売繁盛」「みんなの幸せ」を祈念して、

走ります!! 完走できるかどうか?

11/8(日) 時間がある人は応援よろしく!!

(ただし、日曜日なので、営業を最優先にしてください(笑) 治山

 

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「残り3日になった!」

 

さあここからラストスパート 大会までの前々日と前日、そして当日の3日間にスポットを当てて話を進める。

 

「前々日」

その前まで出張で、前々日の朝、岡山に帰ってきてふと気づく。

今更だが、全コースを下見していない。遅い!(苦笑)ぜひ見ておかなければマズイ。どんなアップダウンかとか、当日どう曲がるなど、知らないとえらいことだ。

もちろん、明日(前日)の土曜日に走ったり、自転車で回ると疲れが残る。車で見よう。仕事を早めに片付けて、社員にお願いして、自分は助手席でコースの確認をすることにした。改めて42キロの長さに驚く。車で行ってもいやというくらい長い。そして思った以上にアップダウンがある。特に後半、もっとフラットと思っていたが、結構上りもある。

退屈な田舎道を延々と走るルートもある。

本当にこれを走るの?スーツで?「結構ありますね。」社員も苦笑いである。その横の僕は、それ以上の凍りついた笑いである。

車でも1時間以上かかり、あたりは夕方で暗くなってきた、と同時に心も暗くなってくる。帰って寝よ(笑)

それにしても、こんな気持ちは久しぶりだ。株主総会でも、記者会見、テレビ出演、いろんな講演でも、あるいは、冠婚葬祭や、いろんな会の総会等、さまざまな経験をしてきたが、こんなに妙なプレッシャーはない。いつもは何とかなる、なんとかする!と思ってやってがきたが、今回はやる気はあっても、身体がちゃんと最後までもってくれないと失敗する。今まで多くの人が協力したくれた事が僕一人のせいで失敗する。(すでに僕だけのプロジェクトではなくなってきていた)

変な気持になりながら寝る。しかし性格なのか。のび太のようにベッドに入るとあっという間に寝てしまった(笑)

(つづく)

「人生 苦ありゃ、苦もあるさ(楽はなし)笑」

 

そこからは、その本に沿って、週2回トレーニングする事になる。実際は忙しくて最初の頃は、週1日が多かった。

 

さてみなさんは全く興味がないと思うが、手元に残っているエプソンの記録を並べてみる。

 

日付       走った距離   所要時間  一キロにかかる時間

812日     6.9  キロ

814日    14.7  キロ   

  心拍計を買って初めてと、2回目のラン  

  ここまでは、ラップタイムのやり方を知らなかった。意識もしなかった。(苦笑)

816日     6.1  キロ   1時間55分    1851

830日    27.5  キロ   4時間10分     906

95日       24.56 キロ   3時間37分     850

  省エネ走行開始で、20キロはクリアー出来るようになる。

99日     4.8 キロ     37分     750

912日     16.5  キロ   2時間06分      741

915日     5.9  キロ       47分     802

  徐々に、一キロ8分の壁を意識して走るようにする。

922日     24.9  キロ   3時間01分     716

927日     18.1  キロ   2時間12分     716

104日    16.75  キロ   2時間03分     721

  コンスタントに2時間以上走る事を課す。

107日    5.84 キロ     46分     802

1010日   42.465 キロ   5時間11分      720

  初めてのアコム!(笑)ではなく、初めてのフルマラソン距離突破!

1012日      キロ      44分     620

1018日    16.9  キロ   1時間47分     619

1025日    25.2  キロ   2時間52分     648

1029日     4.9 キロ      29分     553

  残り1か月以内 最終調整

118日  本番!!

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「トレーニング期間中の10大トピックス」

 

さて、黄門様御一行(分からない人は前の章を読んでください)が揃ったところで、そろそろ皆さんも読むのに飽きてきたと思うし、僕も書くのに飽きてきたので(笑)、一気に前々日まで話を進める。その前にきつかったトレーニング期間での、トピックス10選んでみた。(先ほどの記録を見ながら読んでも、背景が分かり易いと思います)

 

    トレーニング時の服装

今振り返ると適当だった。普段職業柄、「服装」に一応気を使う僕が、練習に関しては、無頓着ウェア。そのままコンビニにでも行くような恰好でやった。(あくまで練習です。)やってみると何でもいいんだなという感じで、最後は、これで練習の42キロも走れた。

靴も適当。今の靴は相当レベルが高く、我々のレベルだとそれ専用でも、他の物で

もあまり違いが分からない。丁度、ワインの素人が、今年のボジョレーは昨年と違

うと分かったような分からないような事を繰り返すのと似ている。(苦笑)

    岡山最高!

岡山は、ジョギングするための環境が最高である。

(ア)  ホームコースは、近くの旭川の河川敷。岡山城の近くから始まり、片道11キロのジョギングコース兼サイクリングコース。

途中サッカーグランドや野球場を経て、旭川沿いを延々と走る。ここが、僕のメイン練習コースとなった。

(イ)  実はここは、桜の名所、春になると桜環境客が大宴会を催すほどの絶景スポット。しかし、残念ながらトレーニングの時期は、桜のシーズンでも紅葉の季節でもなかったが、まあ自然の中で走るという雰囲気は楽しめた。

(ウ)  旭川河川敷コースだけでは飽きるので、他には後楽園一周コース(1キロ強?)、おかやま運動公園一周コース(3キロ弱位?)を利用した。

    苦痛との闘い  無謀さの代償1

自分は、いったいどれ位まで走れるのだろう?それが知りたくて、最初の頃、ペースをわきまえずに、無謀にも何の準備をせずに例の河川敷コース片道11キロに挑戦した。 まず行きの10キロ。意外と走れた。「なかなか行けるじゃないか!」と自分で自分を褒めたのもつかの間、復路になった途端1キロくらい走ると途端に、膝とか足首がずきんずきんと痛みだし、それでも走っていくと本当に足をあげられなくなった。モモやふくらはぎまで痛くなり、脚を引きずるようにして、ようやくスタート地点まで帰る。行きは1時間10分くらいが、帰りは3時間近くくらいかかった。なめたらあかん。

    苦悩との闘い  無謀その2、水は大切!

水は、ほとんど持っていかない。今思うとむちゃくちゃやっていたような気がする。走るときの携帯品は、アイホンとハンドタオルと1000円のお金(なんかあった時の用意)、のみ。水はほとんど持っていかなかったし、飲まなかった。のどが渇くというより、重いのが嫌だった。しかしよく考えて見ると、よく熱中症や貧血にならなかった気がする。30キロを過ぎた事にヘロヘロになり、ふくらはぎ等が痛くなるのは、この水分不足のせいだったかもしれない。

    20キロの闘い 「年配を敬え!」

10キロの壁は、なんとか行けたが、次は20キロの壁。実はこれは、あるアドバイスにより難なくクリアー出来た!その名も「倒れる前に一歩踏み出そう(挫折禁止)あるいは、「年配を敬え」走行(名前は適当です(笑))

それまで、どうしても20キロを挑戦した時に後半、脚がパンパンになったり、いろんなところが痛むので、友人が当時マラソンをしていると聞くと、どうやって走るのか聞きまくっていた。その練習が口をそろえて言うのが「出来るだけすり足で、倒れる力を利用して前に足を出すだけ!」という。実際見せてもらったが(飲んでいる際や街中でも、立ち上がって見せてもらった。相手にしてみればいい迷惑(笑)みんな、ありがとうございました!!))見た目は、病人とか介護者のようではあるが、実際やって見ると、超省エネ!すごく楽に走れる!これで、30キロくらいまで走れるようになった。

良く考えて見ると、その手のシニアの方々は、知らず知らずのうちに一番筋肉を使わない方法で歩いてる。それがまさに省エネである。

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「長いのでここで給水タイム!(笑)」

 

    30キロ以上 「自分との闘い」 その1

先ほどの「「倒れる前に一歩踏み出そう(挫折禁止)あるいは、「年配を敬え」走行で20キロはまあ、自信を持って走れるようになったが、その後のよく言われる30キロ近くになると、きつくなる。それをどうしたか?

結論から言うと、「自分に勝つしかない(笑)」

僕の場合(他の人でも同じだが)、走る事はそんなに楽しいものでもない。それを30キロになると、3時間以上も走る。テレビを見てたり、仲間と飲んだり、そして会社で仕事をしている方が(笑)よっぽど楽しい。

だけども、一旦やりだしたら、最後までやり抜こう。半分意地とプライドだけで脚を出し続ける。っていると、いろんな事に遭遇する。

よくあるのが、10人くらいのグループが、河原でバーベキューをやっている。美味しいそうな焼肉の臭いがしたり、ビールも美味そうに飲んでいる。ウーン楽しそう!!それを横目に、汗をだらだらかいて、ひたすら走る。「なんで俺はこんなことをしているのか?」と自問自答。ドMの瞬間(笑)

    「自分との闘い」 その2

河川敷きコースは、車も来ず、人も割と少なくて、ストイックに走るのは、すごくいいのだが、上流に行けばいくほど町中から離れ、人が少なくなってくる。淋しい、田舎道や自分と同じくらいのススキが両側にはえている細い道を一人で走る。あたりが少しくらいなり、ここで倒れたら、なかなか人は来ないだろうなと思いつつ走ったこともあった。片道10キロは、やはり長い。ふと気づけば、「思えば遠くに来たもんだ」を口ずさんでいる自分がいる(苦笑)

往路は途中で引き返したくなる気持との戦い。そして復路は、こんな遠くまで来て、帰らないとシャアないという寂しいあきらめの境地となる。

 

    「自分との闘い」  その3 孤独との闘い

正直、走っている時、大きな気づかない敵がいる。それは飽きることだ。正直皆さんも経験あると思うが、新幹線や飛行機で2時間も3時間もじっとしていると飽きると思う。寝たり、本を読めればまだ紛れるが、走っている最中はそれが出来ない、景色が変わると言っても、何度も同じコースを走ると見飽きる。

本当にとにかく飽きる。走り始めは、ピクニック気分で周りの景色を見ていたのが、1時間もたつと飽きてくる。飽き防止に最初の頃は、テーマを決めて考え事をしていた。これも結構つらい。一番つらいのはメモできないこと。なんかいいことを思いついても走り終えるまで覚える事も出来ず、消えて行った。途中から、何か思いつくと、走りながらアイホンにメモしながら走った。その後、SIRIで口頭文字転換に切り替えた。しかし転換機能が弱く、何度もやり直して転換する。これも正直疲れた。

(つづく)

「いよいよ全メンバーが揃う」

 

ここで、助さん格さんに続く、フルメンバーを紹介したいと思う

復習も兼ねて

黄門さま  私

助さん   「忙しいビジネスマンが・・」の本

格さん   「エプソン 心拍計」

そして、

うっかり八兵衛 「アイポット」

走るのは孤独である。そんな孤独に練習していた日常をアイポットが変えてくれた。

アイポットは、いろんな物を録音して聴いた。

退屈な日常にこれが加わるだけでこんなに違うのかと改めて実感。生活に音は必要だと思った。

聴く内容は、曲だとすぐに終わるため、主に講演テープや落語。図書館にCDを借りて、アイポットにインプットして聴く。落語は、桂三枝、枝雀、志ん生、談志など。走りながら思わずブッと吹き出したり、にやにやしながら走っている姿を見て周りの人は気味悪がったかもしれない。(苦笑)三枝(現:文枝)さんも、お気に入りだが、一番良かったのは、笑点でおなじみの桂歌丸。この人情話は、ストーリー性があってテンポも速すぎず遅すぎず、とても楽しめた。

講演も聴いたが、星新一は今一つ。童門冬二は面白かった。しかし彼の話は、ためになりすぎて、メモを取りたくなるのが、マイナス。走りながらは書けない(苦笑)

講演で軽くて一番面白かったのは、井上ひさし。それを聞いたので、その次に彼の戯曲「父と暮らせば」を聴いた。

これは、まずかった。ストーリーとしては素晴らしいのだが、広島の原爆の話で、非常にリアル。一番キツイ練習時に聞いたのだが(42キロの最終練習。)走りながらどんどん暗くなっていく。辛さがまし、気持ちが落ち込んでいく。しかも、クライマックスでは、泣きながら走った。辛いのか、悲しいのか、胸が詰まったのか最後分からなくなりながら、泣いて走った。

 

そう、ようやく助さん格さんに続く仲間。泣いたり笑ったり、旅を何倍も楽しませてくれる癒し系の仲間。うっかり八兵衛が加わった。


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「一度休憩 CMタイム」

 

1.かざぐるまの弥七 「ファイテン」ファイテンとの出会い

ファイテンとは、ご存じスケートの羽生君やゴルフの松山選手、阪神の金本新監督等多くのプロ選手が首に付けている「あれ」である。あまり知られていないところで言うと、箱根駅伝の選手たちの間では、ブームになっている。

たまたま、知人がファイテンを良く知っているということで、商品を試したみた。

ネックレスはもちろん、お勧めの腰ベルトもやって見た。細い腹巻のような物を腰に巻くと走行が安定するという。やって見た。正直よく分からないが、楽に走れる気がする。後にスポーツ医学の先生に聞いたが、スポーツにおいてこの「(プラスの)気がする。」というのは非常に大切であるらしい。病は気から。スポーツも気から! 

(ただしファイテンは、スポーツ選手がこれだけ使っているごとく、実際効果も高いことが証明されているらしい。ファイテンを知って良かった!)

実際本番は、腰痛ベルトに加え、駅伝選手が使うというシール。そして補助テープ、膝サポーターとファイテンまみれにして臨んだ。その結果、当日は本当に疲れ・痛みが出なかった気がする。気がする効果、大である!

いつも周りにいて、普段その姿は見えないが、困ったときには、必ず助けてくれる安心感。かざぐるまの弥七に、「ファイテン」認証である。

 

2.かげろうお銀 由美かおる   「スーツ」

テレビでは、助さん、格さん等 メンバーは変わっても(黄門さままで変わった(笑))不動のレギュラーを誇るのが由美かおる!今回の旅(マラソン)でも決して欠かせないのが、スーツである。陰の主役と言っていい。

もちろん、スーツでフルを走ったからと言って、みなさんが普段着ているスーツで走ったわけではありません。弊社が誇る商品開発の技術を結集して作ったその名も「ⅰスーツ(アイスーツ)」これで走りました。

見た目は、普通のスーツと変わらない。しかし中身は全く違う。まずは、サッカーのユニフォーム並みの汗をかいてもすぐに乾く急乾即乾機能。ジャージ並みのストレッチ性、そして衣服内温度もスポーツウェア並みに抑えている。さらに上着はペットボトルより軽い仕様。下町ロケットではないけれど、みんなよく作ってくれました。

一つ懸念があったのが、雨が降って水を吸った場合の重さ。これも大丈夫だった。

まさに、一つのスーツで七変化。由美かおるのように、エロ大名のお相手でスマートな姿を見せたと思えば、アクションにも耐えられる。入浴シーンもOK(これは無理(笑))

「スマートもアクションも、一人二役 由美かおるとは、オレ(アイスーツ)のことよ!!」


3.飛び猿 さて続きましては、途中から欠かせぬレギュラーになったのが飛び猿。

 (オールド水戸黄門ファンの方には分からないかも)

ドラマでは、岩をも砕く怪力で悪者を、ちぎっちゃあ投げ、ちぎっちゃあ投げの乱暴アクションにスカッとした御仁も少なくないと思いますが、

今回の仲間は、「飛び猿」ように、飲んだり食べたりすると力がもりもり出てくる商品。

錦織選手も愛用しているという「ウイダーINタブレット」(飴タイプもあり)、ごぞんじ「ポカリスウェト」、そして隠し玉の「赤福」など。当日、とても助けてくれた。パワーは力!(直訳?当たり前(苦笑))パワーでもって見えない壁を突き破る。そして、後半になればなるほど、出番が増えてくる。(水戸黄門の後半のシリーズで大活躍した)苦しい後半のレギュラーは、飛び猿(ウィダーINタブレット等)にお任せあれ。


4.そして黄門様一行を温かく迎えてくれる土地土地の人々

当社のスタッフ、そしてご家族。

陰の主役と言える彼らに、心身ともにとても助けられました!!


5.悪代官

「岡山県の議員の皆さん」というのは冗談で!!(ホント冗談ですよ) 岡山の議員の皆さんはみんな「善代官」でした。

(つづく)

「奇跡の本!」

 

「まず、走ってみよう!」と、とある日曜日。家の周りを軽く走る。もう20分も走るとヘロヘロ。本当にこれでフルマラソンなど走れるのか。フルだと最低でも5時間以上は走り続けないといけない。しかもスーツ姿。現実を知り、背筋が凍る。後悔先に立たず!
のこり4か月。

 

趣味は読書と言ったが、ヒマがあれば、コーヒー好きの喫茶店のように「ブックオフ」に行く。生涯、スタバに行った回数よりブックオフに行った回数の方が多いだろう(笑)
ブック
では、大抵100円コーナーで大人買い。(最近はこれが200円になり、非常に迷惑をこうむっているが・・。ただし新書と文庫本は相変わらず100円)
面白いタイトルの本があれば、ダイソーで買い物をするように買っていく。確かに単価はほぼ同じ。

 

 そんな7月のある日、ふと行きつけの飲み屋ではなくブックオフ(笑)に立ち寄った時に、一冊の本が目に飛び込んできた!『忙しいビジネスマンが3か月フルマラソンに完走する方法』 清水康一朗著  出版元 木楽舎 ――失礼だが、著者も出版社も聞いたことがない。多分、発行部数も少ないだろう。実際手にしたのは2008年の初版本。増刷はない。僕自身、今までこの本は見た事もない。

 

普段では、絶対に興味すら覚えなかっただろう。しかし、この日の僕はもちろん違う。

例えて言うなら、司馬遼太郎や手塚治虫のファンが、幻となった絶版本と出会ったような感覚だったと思う。まさに「奇跡的な出会い!」という感じだった。しかも200円。

迷う事なしに、見つけて1秒後にはかごに入れていた。

 

話しは少し逸れて、

シンクロニシティという現象をご存じであろうか? 「意味のある偶然の一致」

拡大解釈すると、自分が会いたいと強く思った人や物事に、全く偶然遭遇するという現象である。その確率は、ほとんど天文学的な物でもある。この科学的にはきちんと解明されていない現象が、現実の社会ではたびたび起こっている。

 

本に関して、そこまで大げさではないが、僕もしょっちゅうそういう体験をしている。
講演会で聞いた本人の本や、あるいはその時に出た話に関する本が、たまたまその週に行ったブックオフで、見つかるということがよくある。もちろん100円(200円)コーナーで。(笑)ベストセラーならまだしも、書いた本人も忘れているような廃版の名著であることが多い。

 

少しコースをそれたので、通常のコースに戻すとが、この日も僕はまさに、シンクロニシティ体験をした。正直、この本との巡り合いで、今回のプロジェクが大きく成功に近づいた事は紛れもない事実である。

 

「黄門様と助さん格さん」

 

 家に帰り、早速手にする。まさに目からうろこの連続。

その本の最大のポイントは、1週目から12週目(つまり約3か月後)のトレーニングメニューが記されている事である。
これは、僕のために作った本では?と錯覚する如く。知りたいノウハウの四次元ポケット。コーチにつかず、独学で走ろうと思っていた僕にとっては、まさに泣きっ面ののび太にドラえもんがそっと器具を取り出した感覚だった。

別の言い方をすると、男性が何かの拍子に料理に挑戦しようとした時の「上沼恵美子料理本」(実際使えるらしい)、ともいえる。
さらに、僕にはとって有利なのは、のこり4か月。この本「3か月で・・」よりも1か月多い。これはいけるかも?と暗闇に一筋の光を見たような気がした。

 

細かくなるので、その中身を少しだけ紹介すると、

まずまえがきが、「私は走る事が嫌いだった。」この一言で完全に掴まれた。(俺もそうだ!)

 

そして、この言葉に続く、一週目の目標は、なんと、

「ゆっくり走ろう」

(そうか、なるほど!歩いたら完走できるかもしれない。これは、良いことを聞いた。犬も歩けば、完走できる(治山))

さらに、ゆっくりの具体的な目安も書いてくれている 「心拍数140以下で走ろう!」

自分の心拍数がいくつか知らないが、

(そうか、僕がこれまで20分でバテバテだったのは、ペースが速すぎたせいだ。実際、ゆっくり走る(歩く)と30分でも1時間でも疲れない。ある意味当たり前だが(笑)人は、当たり前の事をもっともらしく言われると、急に金言をもらったような感じになる。コンサルや教団でよくある手(笑)

 

その次は、

「心拍数が測れる器具を買おう」

(よしわかった。すっかり信者(笑))

その言葉で、次の週 さっそくネットで調べたが、この手の器具は実はけっこうたくさんある。どれがいいか分からない。

そこで、僕の友人で、最近フルマラソンだの、トライアスロンだの、すごいのになればアイアンマンになった者もいる(実際社長連中で、この手の競技は大流行り、社長とは自分を追い込むことに生きがいを感じる生き物だろうか(苦笑)

彼らの1人に聞いてみた。「やっぱりガーミン!」「絶対ポラール!」これまた一般人は効いたことのない、2ブランド支持派が大半を占めた。
「よし、どちらかな?」と思いながら、御茶ノ水のビクトリアスポーツに行ってみる。ここは、走り専門店。何でもそろう。
そして店を出た時、手にしていたのは「エプソン」(笑)だった。決め手は、当時腕時計のようにリストに付けるだけで脈拍が表示される。(他のメーカーは胸に別の器具をつけなければならない。今はいい商品が出ているらしい。)
普段の生活は時計を全くしない僕であるが、それからは、この心拍計と同行二人、R2D2とC3PO.ルパン三世とワルサ―P38(分かる人には分かる)常に一緒に歩んでいくこととなる。

 

ここにおいて、マラソンという旅において最高のお供を手に入れた!例えて言えば、それは、水戸黄門と助さん(本)、格さん(心拍計)状態だった。 ・・しかしまだ、弥七、うっかり八兵衛、由美かおるはいない(笑)

 (つづく

 

我々のノーベル賞!

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 今週、ストックホルムでノーベル賞授賞式・晩餐会があります。実は、それに梶田所長
と一緒に参加します! 
 と言っても、僕ではなく、当社のタキシードが参加ます!(笑)

  実は、受賞者である梶田所長自ら、オスロに旅立たれる前に当社グループのお店に来店
され、餐会用のタキシードをご購入いただきました!(モーニングは現地で準備されているとのこと)
店長の話によれば、カジュアルでラフな服装のまま来店され、本当に気さくな方だったとのこと、
奥様もテレビで拝見する通りとても素敵な方だったらしいです。

 「この仕事をして良かった!」と思える瞬間があります。それは、お客様の人生の節目、節目に
たずさわれたと実感したときです。
 我々が取り扱っているスーツは、入学式、リクルート、成人式、結婚式、あるいは大切なプレゼントに
着用いただいています。また、今回のような授賞式、名誉ある叙勲の際にも、我々が提供する
モーニングやタキシードを多くの方にお買い求めいただいています。
 お客様が、人生で輝いているとき、そのときに我々の服が少しでも役立っていると思うと、嬉しくて
仕方ありません。

 かつて、お店でとても人気の販売員の方がいました。残念ながら数年前70歳を過ぎて引退されました
が、彼を指名して何人ものお客様が遠くからでも来店されました。
 彼は、その店で一番高いランクのスーツをよく販売していました。 一番売れる価格帯の何倍もする
スーツです。もちろん押し売りではなく、購入されたお客様は満足して、また次もお願いするという感じ
でした。
 ある時、私が彼に率直に聞いたことがあります。
彼は一言、
 「社長、それはお客様に恥をかかせたくないからです。お買い上げいただいたスーツは
お客様がいつ、どこで着用されるか分かりません。私が出来ることは、たとえ、どんな場所でそのスーツ
を着用されようが、恥をかくことなく、常に自信をお持ちになれるように。
そんなスーツを私はお選びし、お勧めしております。それが私のプライドです!」
彼は胸を張って答えました。

 今、テレビで「下町ロケット」という番組をやっています。私もそれを観るたびに、佃製作所のスタッフ
全員の、自社の技術や製品に対する誇り、そして喜びをひしひしと感じます。

 我々も、お客様の晴れの舞台で、我々の製品が輝いている姿。さらにはお客様の満面の笑みを
思い浮かべるたびに、この佃製作所のスタッフと同じような気持ちになります。

 今回、世界一の晴れ舞台で梶田所長が見せる満面の笑みをスタッフ一同で喜びを共にしたいと
思っています。
 さらには、ひと月先の成人式のスーツをお買い求めになるお客様が、今お店に続々と来店されて
います。そんなお客様に、どこに出ても恥ずかしくないスーツを、そしてお客様が一生に一度の記念日
に胸を張って、笑顔になるスーツを、今日も全スタッフと共に販売していこうと思っています。
こんな、素晴らしい仕事が出来ている喜びを胸に秘めて!
 それが、何よりも代えがたい、「我々のノーベル賞!」だと思っています。

以上
はじめまして! 治山です。 今回から、ブログというものに挑戦します。 「をとこ(男)もす(る)という日記というものを、社長もして心みむとて、するなり。」というか、 「つれづれなるままに・・。」という心情でしょうか。

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