顔面暴風受け皿となったまま、落ち続ける事、叫び続ける事、5分間くらい(?)、まるで絶叫マシン。第二の痛みが襲ってきた。「キーン」と耳が痛い。これは外ではなく耳の中が強烈に痛い。
気圧の変化で、飛行機で体験したり、スキューバダイビングで体験するような強烈な痛み。
正直鼓膜が破れたと思った。
「耳、いてええええっ」「顔、いてええええっ」絶叫マシン改めカラオケボックスで、大音量で歌うように、叫びまくる。
もちろんそんなことで、痛みが和らぐわけもなく。
耳栓すればよかった!涙
スカイダイビングの爽快感を味わうどころか、早くこの痛みから解放されたい気持ちの方が強い。しかし、一方その苦闘の中で見た地上は、壮大で、広くて、美しかった。
苦悩を突き抜けて、歓喜に至る!
そして第二ステージ、トイストーリーの人形になった。
突然、身体がぎゅんと上に引っ張られる感覚でパラシュートが開いた。あやつり人形がひもで、強くひっぱられる時は、こういう感覚なんだろうかと「トイストーリー気分」を味わう。
ただ、パラシュートが開いて少しは、痛みが良くなると思っていたが、そう甘くなかった。確かに顔の強風は、無くなったが、耳拷問は依然として続く。
また、パラシュートが開くとフワフワと落ちるのかなと思っていたが、想像より明らかに急速に落ちているという感覚が強い。ドンドン地上が近づいてくる。
映画などで、ワイドからズームで迫っている映像みたい。
地面が近くなり、もうすぐだ、いよいよ着地!
足をまっすぐ伸ばして座るように習った通りの姿勢。着地!上手くいった。
スーツチャレンジ ミッションコンプリートーーーーッ!!
地上に降りて、まず確かめたことは、鼓膜が破れていないかどうか。
声を出すと両方聞こえる。ああ、よかった!
それで少し余裕が出来、ロシアコーチとハイタッチ!「ありがとう!スパシーバ!」
バンに乗り、受付のあるプレハブに向かう途中の気分はを聞かれ「ぐったり疲れた!」
飛んだのは、多分10分足らずと思うが、ハーフマラソンを走った位、疲れた。これは、やった人でないと分からないと思う。
飛んだ直後、「もう一度、飛ぶ?」と聞かれたら、間違いなくこう言う。
「もう、当分いいです!」これは正直な感想。
その後、帰りの車で、空を見上げた。あそこから降りて来たんだなと。その時初めて、スーツチャレンジのもう一つの価値を感じた。
スーツチャレンジ――「それは、チャレンジする事の大切さを教えてくれる。」
空は終わった。次は宇宙かな(笑笑) チャレンジは続くww
今回の学び「狭い、窮屈な部屋から、思い切って外に飛び出していくと、そこには果てしない世界と青空が広がっていた。確かにいろんな痛みを伴うが、何も失わないし、経験と達成感いう成果は確実に残る。」