先日、以前いた会社の同期会があった。平成元年入社なので今年で30年、つまり30周年記念同期会であった。
30年前に、この会社で働こうと同じ「決断」をしたメンバーである。
9割ほどのメンバーが集まり、(まさに奇跡的)この上なく盛り上がった。
商社だけに、海外の同期からのビデオレターも、アジア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、中東と、まるで全世界中継のように、各国から届いた。
幹事たちが忙しい仕事時間を削って、さまざまな志向を凝らして、懐かしく、そして商社らしく少し下品な(笑)イベントで爆笑し、沸いた。
1次会、2次会、3次会・・といくら時間があっても、尽きない話で誰も帰りたくない、帰ろうとしない贅沢な時間を過ごすことが出来た。
実際、僕がこの会社に在籍したのは、5年間のみ。そのうち3年が海外なので実質的に、同期とは、2年しか時間を共にしていない。ましてや大阪と東京のダブル本社だったので、数回しか会ったことがない者もいる。
しかし幾多の研修や、寮生活で24時間苦楽を共にして、ほぼ全員が心から許しあえる友だった。何十年かぶりに会っても、全く変わらずお互いくだらない冗談を交えて、肩をたたきあえる。
当時の全ての思い出が年を経た分だけ、熟成ワインのように、より深く甘く、まろやかになった気がする。
30年間、会っていない間に、彼らも数多くの「決断」をしてきたのだろう。楽しい「決断」も辛い「決断」もあったと思う。その分だけ前進し、経験も年齢も、体重やしわが増え、そして人間としての深みが増した。
何十年かぶりに再会した友と交友を深めながら、本当にこの会社で働こうという「決断」をして良かった、このメンバーと出会えて良かった。
「決断」は、すぐに結果が出るものと、長い時間を経て、評価が決まるものがある。
彼らと再会して、そう思った。
おまけ:「同窓会でありがちな、昔の面影がみじんもない同期がいた。超絶太り。やつは、物資が少ない最貧国駐在が長かったはず、その国で何を食べていたんだろう?」。
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