夜中に大けがをして、救急車で運ばれる。病院に着く。「ああ助かった」と思いきやお医者さんたちは何もしない。出血はどんどん続く、意識は薄れて行く。そして・・。
突然の出火。自宅に火の手が上がる。119番。運よくすぐに消防車が来てくれる。それも一台ではなく、何台も。しかし、到着したまま、燃えているのを全員が黙って見守っている。その間、火が家全体を包んで炎の中、家が崩れ落ちて行く。全てが燃えて行く。そして・・。
助かったと思った分だけ、余計精神的なショックは大きい。
本来、当然助けてくれるべき人が助けてくれない場合、一体誰に頼ればいい?自分で解決するしかないのか?
病院、消防署と同様、警察が守ってくれないとどうなるのか?世の中は不秩序状態になり、我々は安心して生活できないであろう。ましてや警察が犯人側についたら?
そんなわけない。日本の警察は世界一。戦争中や、どこかの国の話と違って、現代の日本にはありえない。
そう思っていた、この本を読むまでは。
そうです、今回も清水 潔作品の紹介です。
「桶川ストーカー殺人事件 ――遺言」 新潮文庫
つづく。
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