年明け早々、嬉しいことがあった。
先日、パルコ劇場にて「志の輔 落語」を聞いた。年明け恒例の行事で、もう20年もやっているらしい。ひとえに20年間といっても、大変な時間である。落語は、自分一人、体調が崩れたり、カゼになってさえもしゃべれない。
実は、今回僕は初めての鑑賞だった。
志の輔さんの落語には以前から興味があったが、そのチケットは「蒸発チケット」として名高い。売り出すと瞬時に完売する。というわけで、CDでいくつかは聴いたことがあったが、ナマで聴くのは今回が初めてであった。
ちなみに僕のお勧めは、「しじみ売り」。鼠小僧の話をモチーフにして、これは泣ける!人情話の頂点といえる語りではないかと思う。ぜひ聞いてみてください!
話を元に戻すと、今年、渋谷パルコ劇場建替えとなり、今回が当劇場での最後の講演となるとのこと。つまり僕は最初で最後となった。
では、初のナマ志の輔さん!どうであったか?
とにかくうまい!寄席の会場としては決して狭くない場の超満員の客が、一瞬で吸い込まれる。彼の一挙一動、一言ももらすまいと、まるで熱狂的なスターウォーズファンが、今回のエピソード7を、充血した目でガンミしている感じであり(そんな人はいないけど(笑))、あるいは、やっと手に入った純米大吟醸「十四代 龍月」を最後の一滴まで、舐めるようにし飲み干すような感じである。(こういう人は、いそうである(笑))
さらに、話しが進むごとに会場は、巨大なオーケストラ化していき、(以前志の輔さんの落語で、「第九」を扱った作品(歓喜の歌)があったが)志の輔さんの指揮のもと、全員で一つの曲を演じているような、会場全体が一体となり盛り上がっていく。
サッカーか、ラグビーの競技場に来ているようである。
驚いたのは、3時間ほどの舞台を一人でこなす。時間はあっという間というより、「ハハハ」と笑っている間に過ぎ、いよいよ最後のお題目となった。
つづく。
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