私 「なぜ、王監督はそんなに何でも良くご存じなのですか?」
王監督 「選手時代から、常に好奇心があった。ホームランを打ってもこれで終わりではなく、
もっと上手く打てる方法、もっと成績を残せるためにはどう改良すればいいかを、
常に考えていた。何より、今日よりより良くなる方法を飽きることなく考えていた。
つまり、何においても考える癖がついているのかな?
その癖でしょうね、現役を引退した後でも、何にでも興味があるのです。いろんなことを
深く知ってやろうという好奇心が人一倍強いと思います。好奇心、向上心がない選手に、
進歩はないし、名選手にはなれない。これは野球人以外にも言えますね。」
私 「集中力はどうやって培うのですか?」
王監督 「集中力がないとは、まだまだそれに興味がないだけ。興味があることは、自然にのめり
込む。興味を持たせるようにするのは、指導者の役目。」
私 「ではどうすれば、興味を持たせることが出来るのですか?」
王監督 「出来ない事を(自分の力で)出来ると経験させること。出来なかった事が出来るように
なると、面白くなって、もっと上手くやりたくなるのが人間。答えは教えず、そのきっかけ
づくりをしてあげることも指導者の役目。」
私 「プロ野球のコーチでも、ゴルフのコーチでも、人のスイングを見て一瞬で、その問題点を
見抜く。本当にそんなことが出来るのですか?」
王監督 「私の場合は、軸がしっかりしているかどうかを一番に見る。良いスイングは軸がしっかり
している。いいホームランを打ったバッターの写真を見ると、重ねると全て同じに見える。
つまり軸がぶれていない。」
どうですか?
これは全て野球の話です。でも野球の話をしながら、実は人生や経営に通じる話になっていま
せんか?
そして、これを上からでも、下からでもなく自然体で淡々とお答えして下さる。ホームラン世界記録を
作られた時や、何年か前のWBCでの審判の誤審に対するお姿にも感動したが、こういった
グランドを離れた時の場外ホームラン的なお言葉に、同様に感動する。
やはり世界の王監督は只者ではないです。
さすが、生まれながらの「王様」は違う!
また、お会いできます日を楽しみにしています。
/治山
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