治山です。
前回感動した音楽についてお話しましたが、久しぶりに本の話です。
最近読んだ本の中で、圧倒的な感動を与えてくれたのが、『永遠の0(ゼロ)』(著者:百田 直樹:
ひゃくた なおき:講談社文庫)です。
児玉清さんが解説の中で「僕は号泣するのを、懸命に歯を喰いしばってこらえた。が、ダメだった。」と
言っているように、正直、読んでいて何度も号泣しました。
この本で泣かない人はまずいないと思います。
同じく戦争を舞台にした小説で、浅田次郎さんの『日輪の遺産』という名作(これも泣ける)があります
が、この『永遠の0』はそれをもしのぐ感動があります。
少しだけ内容に触れると、表題の「ゼロ」とは「零戦」の事。主人公は零戦に乗っていた宮部久蔵と
いう人物です。
内容を言い過ぎると感動が薄れてしまうので、極力触れないようにしますが、この小説は現代に
生きている若い姉弟(いわば今を生きている我々の世代)が、自分たちのおじいちゃんの生きた
時代・足取りを調べていくという設定です。
我々読者も、この姉弟と一緒に調査を進めていくうちに、本当の愛とは?生きる事とは?
前の戦争とは?そして日本とは?さらには、我々が一番失っているものとは?
などを、私たちの魂に直接問いかけてきます。それは、入道雲のような大きな感動と共に。
たった60年くらい前に、こんなことがあったのか?こんな日本人がいたのか?
今、この本を読み終えて、私たちのアイデンティティをしみじみと感じています。
今を生きている全ての日本人に読んでほしいと思う小説です。
/治山
おまけ1:この本を読んでいる時にたまたま、テレビで鹿児島の鹿屋の基地の特攻隊員に
慕われていたおばあちゃんの話をしていた。そのおばあちゃんは「戦争で得する人は、誰一人も
いない。」と言っていました。本当に確信します。
おまけ2:この本を図書館で借りようとしたら、岡山市内のすべての図書館で15人以上予約待ち。
なぜかブーム?
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