治山です。
六本木ヒルズで開催中の「ボストン美術館展」に行ってきました。
素晴らしい!!
以前アメリカに住んでいた時に、ボストン美術館は行ったことがありますが、(ほとんど忘れて
いたけれど)今回このボストン美術館展はそれ以上の感動がありました。
美術館はボストンばかりではなくメトロポリタン、ルーブル、オルセーなどメガ級になるとめちゃくちゃ
広すぎて、感動はするけれど何が何やらわからなくなります。
その点、今回の展示は厳選80点でちょうどよいサイズ。
例えばフランス料理のフルコースでどれもこれも美味しいのだけれど、最後はお腹いっぱいで食べ
疲れ、感動よりも疲れが印象に残るのと同じで(笑)
少し控えめな京懐石のように、厳選された良い品だけをちょこちょこっと食べられた感じでした。
またテーマを、年代ごとではなく「自画像」とか「風景」とかいわゆる年代という横軸ではなく、年代を
無視してテーマごとの縦軸に切って、いろんな年代の巨匠がそのテーマにどう取組んだかを比較
しながら見れたのも、すごく良かったです。
そして、「何が一番印象に残ったか」といえば、やはり印象派以前と印象派以降の「色のトーンの
違い。」印象派以降のその色彩の明るさ、印象派を境にして、暗い部屋から明るい部屋に移った
ごとく、とにかく明るい。
もっと言えば「絵画」という箱入り娘が、古いお屋敷の中から町に飛び出した。
つまり「絵画」自体を、一部の者のための愛蔵品から大衆の物に変えた。こういった革命も印象派は
行ったんだなという感じを受けました。
その中で後期印象派を飾るゴッホ。
亡くなる年に描かれた作品が展示されていましたが、こんなに明るい絵をこの年に描いていたのかと
思うくらい。強烈に明るい。
約100年後にゴッホの厚塗りの効果が証明された如く、印象派以前はもとより、印象派のどの作品
よりもド迫力の鮮明な色で3Dの如く我々に訴えかける。
まさに約100数十年前の「アバター」だったのではないか!?と思いました。
/治山
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